Webマーケティングってなに?考え方から最新トレンドまで

Web業界で働いていく上で、「Webマーケティング」の考え方は切っても切れないものです。今回はWebマーケティングがどのようなものなのか、代表的な施策やトレンドになりそうな施策にはどんなものがあるか、そのあたりを解説したいと思います。

Webマーケティングとは

Webマーケティングは、文字通り「Web上で行うマーケティング」と捉えることができます。そうなると、知っておかないといけないのが、そもそもマーケティングとは何か、ということです。

マーケティングの領域はとても広い

公益社団法人日本マーケティング協会が管理・監修する「マーケティングWiki」によると、日本におけるマーケティングの定義を以下のように紹介しています。

日本マーケティング協会の1990年の定義では
「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。」

参考:マーケティング(Marketing)
https://www.jma2-jp.org/wiki/index.php?cmd=read&page=%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0

ちょっと難しいですね。ざっくり言い換えるなら「こういう商品・サービスなら利用したい。そう思ってもらうための取り組み」という感じでしょうか。ここにはとても広い領域の活動が含まれます。マーケティングの領域ではよく「4P」「4C」というフレームで語られます。

  • Product / Customer Value:その商品・サービスに利用したいと思う魅力(価値)があるか。(商品開発・サービス開発)
  • Price / Customer Cost:その商品・サービスは利用したいと思える価格(コスト)か。
  • Place / Convenience:その商品・サービスは利用しやすい場所にあるか。(流通面、利便性)
  • Promotion / Communication:その商品・サービスを利用したいと思うきっかけがあるか。(広告・宣伝、コミュニケーション)

また「こういう企業が提供する商品・サービスなら、利用したい」と消費行動が変わる場合もあるため、企業自体のブランディング、企業の社会貢献活動なども、広い意味ではマーケティング活動の一部であると解釈している人もいます。マーケティングは、それくらい広い領域をカバーする考え方です。

マーケティングとは違う、Webマーケティング

マーケティングが「こういう商品・サービスなら利用したい。そう思ってもらうための取り組み」であるなら、Webマーケティング(Web上で行うマーケティング)は、「こういう商品・サービスなら利用したい。そう思ってもらうためのWeb上でできる取り組み」と言うことができます。

例えば、テレビCMではCMを見た人のうち何人がお店に行ったか数字で計測することは困難ですが、動画広告では広告を見た人の何人がWebサイトにアクセスしたか数字で測ることが可能です。広告を表示するユーザーをターゲティングしたり、テレビCMほどコストをかけずに実践できたり、意思決定から結果分析まで短時間でできたり、ということも可能です。

Web上でできるマーケティング施策=Webマーケティングではなく、Webが得意な領域や、Web上で行うことにメリットがあるものをWebマーケティングと呼ぶ傾向があります。そのため一般的にWebマーケティングと言う際は「Web上でどう情報に触れてもらうか、どんな体験をしてもらうか。それらを考え、実践すること」と理解しておくと良いでしょう。

代表的なWebマーケティングの施策

Webマーケティングには、さまざまな施策がありますが、代表的なものをいくつか紹介します。

SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)


検索サイトで結果の上位に表示されることを目的として、検索エンジンが見つけやすくなるよう正しいタグを使ったマークアップや、ユーザーが求めているコンテンツを充実させていこう、という施策です。

SNSマーケティング


SNSでユーザーとつながって、定期的に情報発信をしていくことで、ファンの育成や販売促進につなげていく施策。ユーザーとの関係構築に有効。使い方次第でファン向けにSNS上で意見を募って、商品開発や商品リニューアルに生かすなど、新しい使い方も見られます。また、SNS上で影響力のあるインフルエンサーに商品を使ってもらって、認知拡大につなげるインフルエンサーマーケティングなどもあります。

メールマーケティング


会員登録などで獲得したメールアドレスに、メールマガジンを配信していく施策。近年は発展系として、店舗ごとにLINEアカウントを開設して友だち登録したユーザーにメッセージを配信する、アプリを提供してプッシュ通知をする、というコミュニケーションの施策も見られます。

インターネット広告


認知拡大や販売促進などを目的として、ディスプレイ広告、リスティング広告、動画広告、SNS広告など、さまざまなインターネット広告に出稿する施策。訪問履歴のあるユーザーに、そのWebサイトに関する広告を繰り返し表示していくリターゲティング広告という施策もあります。

SEM(Search Engine Marketing:検索エンジンマーケティング )


検索エンジン経由で、Webサイト・Webサービスへの訪問者を増やすことを目的としており、SEOと検索連動型広告をセットにした施策です。

MA(Marketing Automation:マーケティングオートメーション)


見込み客の抽出、見込み客へのメール配信、結果分析による見込み客のグループ分け、各見込み客グループに対するアプローチといった一連の施策を専用ツールを用いて自動化する手法。ある程度自動化することで、コストを抑えながら適切なコミュニケーションを行い、顧客の獲得率や継続利用率を高めていくのが狙いです。

LPO(Landing Page Optimization:ランディングページ最適化)


検索エンジンなどを経由して訪問する最初のページがコンバージョンにつながるよう、ランディングページを最適化する施策です。

EFO(Entry Form Optimization:入力フォーム最適化)


申し込みフォームや購入フォームなどを使いやすくすることで離脱率を下げる(コンバージョン率を上げる)ことを目的とした施策です。

CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)


LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)という「1人の顧客が生涯にわたって企業にもたらす利益」を最大化することを目的として、顧客との関係構築を中心に考えて企業活動を行おうというマーケティングの考え方。Webマーケティングの特定の施策を指すものではないが、Webマーケティングの施策が一役を担うこともあります。

Webマーケティングの最新トレンド

Webマーケティングで押さえておいたほうが良さそうなものをいくつか紹介します。

AIマーケティング


音声認識や画像処理、言語処理などAIが得意な機械学習の強みを生かして、よりパーソナライズしたコンテンツを提供するなど、より高いレベルでユーザーのニーズに応えることが可能になります。ロイヤルティや満足度を上げていく施策に使えると注目を集めています。
一方、AIがタイムリーに需要・供給、天候、時間・時期、ユーザーの位置情報などの情報から価格設定を行う「ダイナミックプライシング(Dynamic Pricing)」により企業の利益を最大化するソリューションもあります。

チャットボット


Webサイト上でチャットツールを導入して、リアルタイムに問い合わせに回答し、ユーザーの満足度を高めていく施策。入力されたキーワードをデータベースと照合して、事前に準備しておいた膨大な回答の中から適切な回答を提示する「人工知能」に対して表層だけの会話にフォーカスを置かれたチャットボットは「人工無脳」と呼ばれることもあります。

CXM(Customer Experience Management:顧客体験管理)


顧客と企業の関係を、顧客と企業の接点で生じる体験と位置づけた、CRMを発展させた考え方。商品・サービスの購入時に感動や心地よさといった付加価値を付けることで体験の質を向上させるのが目的。長期的なロイヤルティを獲得できたら、結果的に企業にもたらす利益も増えるという考え方。Webマーケティングの特定の施策を指すものではないが、Webマーケティングの施策が一役を担うこともあります。

まとめ

今後ますますマーケティングと技術を融合させた「MarTech(Marketing×Technology)」の広まりが予想されています。特にAIを活用したものは注目を集めているようで、新しい施策として登場するものもありますが、既存の施策がAIにより進化する、といったパターンもあるようです。気になる人は新しい情報をチェックするようにしてみてください。

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