【注目ワード解説】「BATH」ってなに?

先日の記事、【注目ワード解説】「GAFA」ってなに?で紹介した「GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)」はアメリカの世界的IT企業群でしたが、人口14億人を超える巨大市場を有する中国にも世界的なIT企業群があります。それが「BATH」です。今回は「GAFA」と比較されることも多い「BATH」について解説したいと思います。

BATHとは

「BATH」の読み方は「バース」。中国を拠点にしているBaidu、Alibaba、Tencent、Huaweiという4つのIT企業の頭文字を取った企業群を指します。GAFAを追随する中国を代表する企業群として名付けられたそうです。

また、経済の話をするときは、非上場のHuaweiを抜いて「BAT(バット)」と呼ばれることもあります。

Baidu(百度、バイドゥ)


出典:https://www.baidu.com/

中国検索シェア率第1位の検索サービス。世界シェアはGoogleに次いで第2位。創業は2000年。検索ポータルサイトのほか、オンライン百科事典の「百度百科」、文字入力エディターの「百度入力方法」なども提供しています。イメージ的には、中国版のGoogle、中国版のYahoo! Japanといった感じです。

Alibaba(阿里巴巴集団、アリババグループ)


出典:https://www.alibaba.com/

オンラインコマースの「Alibaba(阿里巴巴、アリババ)」、「Tmall(天猫、テンマオ)」、「Taobao(淘宝网、タオバオ)」、決済サービスの「Alipay(支付宝、アリペイ)」、物流プラットフォーム「cainiao(菜鳥網絡、ツァイニャオ)」などを傘下に置く持ち株会社。創業は1999年。「独身の日(11月11日)」のセールは有名で、2019年は約4兆2000億円を売り上げました。中国版のAmazonというイメージが近いです。

▼ 参考:中国アリババ、「独身の日」の売り上げは4.2兆円と過去最高
https://www.cnn.co.jp/tech/35145304.html

Tencent(騰訊控股、テンセント・ホールディングス)

出典:https://www.tencent.com/

インスタントメッセージサービスの「WeChat(微信、ウィーチャット)」や「QQ」、SNSの「Qzone(QQ空间、QQ空間)」、中国最大のオンラインゲームコミュニティ「Tencent Games(腾讯游戏、テンセントゲームス)」などを傘下に置く持ち株会社。創業は1998年。コミュニケーションプラットフォームという点では、中国版のLINE、Facebookといったイメージが近いところだと思います。

Huawei(華為技術、ファーウェイ)


出典:https://www.huawei.com/cn/

1987年創業の通信機器メーカー。電波の基地局、中継局などの通信ネットワークのインフラ事業をはじめ、企業向けのICTソリューション、生活者向けのスマートフォンやタブレット、Wi-Fiルーターの製造販売などを手掛けています。5G向けの端末出荷台数は、2019年は約1900万台に達し5G市場で最大のシェアを取ったそうです。生活者向けの端末という点では、GAFAのAppleと対抗するようなイメージでしょうか。

▼ 参考:ファーウェイが世界の5G端末出荷台数で首位に、昨年は690万台
https://forbesjapan.com/articles/detail/32045

「GAFA」と「BATH」の比較

Huaweiは非上場のため数字がわからないので、ここでは総務省の「令和元年版 情報通信白書」にあった「GAFA」と「BAT」の売上高と営業利益の推移を紹介します。

出典:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd113120.html

世界の時価総額ランキング(2020年1月)


また、以下は2020年1月の世界時価総額ランキングです。

1位:サウジアラムコ《18,204億ドル》
2位:Apple《13,542億ドル》
3位:Microsoft《1,2947億ドル》
4位:Amazon《9,999億ドル》
5位:Alphabet《9,886億ドル》
6位:Facebook《5,755億ドル》
7位:バークシャー・ハサウェイ《5,482億ドル》
8位:アリババグループ・ホールディングス《5,344億ドル》
9位:テンセント・ホールディングス《4,552億ドル》
10位:JPモルガン・チェース《4,151億ドル》

売上高では「GAFA」のほうが優勢に見えますが、アリババグループ、テンセントも世界時価総額ランキングのトップ10に入るほどの企業であることがわかります。

▼参考:第1部 特集 進化するデジタル経済とその先にあるSociety 5.0
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r01/html/nd113120.html

▼参考:世界時価総額ランキング(2020年1月)
https://www.180.co.jp/world_etf_adr/adr/ranking/2020/01.htm

▼参考:中国「BATH」は「GAFA」の模倣にあらず
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49795670T10C19A9TCR000/

まとめ

「GAFA」と「BATH」は、5Gの覇権をめぐる米中の争い、というような文脈でニュースでもなじみがある人も多いと思います。ついつい「GAFA」の動向に目を向けてしまいがちですが、「BATH」の動向にも注目していきたいですね。

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