知ってても損はない!?広告業界マメ知識(基礎編)

広告代理店という言葉を聞いたことはありますか?
広告と聞くとテレビコマーシャルや電車の中吊り広告、街中の屋外広告など様々な広告が目に入ってくるかと思います。さらに最近はSNS上の広告や、アプリ内広告など広告の性質や表現方法も多様化してきました。
特にWeb/IT関連のお仕事をしていると広告代理店の方と話をする機会もあるかと思います。

そのときに知っておいても得はしませんが、損はしない、そんな広告業界のマメ知識をお届けします!

今回は広告代理店の仕事と用語についてご説明しますが、広告業界に興味がある方、Web業界で働きたい人は少しでも参考にしていただければと思います。

※会社によって異なりますので参考程度にお読みください

広告代理店って?その業務内容は?

1.そもそも広告代理店とは何か

今回は、主に大手広告代理店の話をしたいと思います。
(規模や業種により内容は異なります)

広告代理店とは、「代理」という名が物語る通り、広告を出したい企業と広告を掲載する企業とをつなぎ、代理で仲介を行う企業のことです。
広告代理店の内部には、広告を掲載する企業をクライアントとするメディア部門と、広告を出したい企業をクライアントとする制作部門があります。

2.メディア部門と制作部門の違い

メディア部門は、広告を掲載する企業(媒体企業)をクライアントとしています。媒体企業も、彼らの持つメディアが利用されなければビジネスが成り立たないので、メディア部門と媒体企業の関係は持ちつ持たれつの関係です。

制作部門は、広告を出したい企業(国内外のメーカー、サービスプロバイダーなど)の広告を企画制作します。クライアントの会社形態やニーズによって業務の幅は異なりますが、代理店にはクライアントの要望に合わせて柔軟に企画制作をする体制が整っています。
広告代理店と聞いて、まず皆さんが連想するのは「広告を作っている会社」だと思うので、そう言った意味では、その部分はこの制作部門が担っている仕事です。

3.制作部門の職種

制作部門は大きく分けて、営業とそれ以外の職種に分かれています。
営業以外の職種には、マーケティングや制作、PRなどが該当し、営業がクライアントと彼らとの窓口になり仕事を進めていきます。営業は概ね1つのクライアントの専属として動き、営業以外の部署に所属する社員は、競合が重ならないように複数のクライアントを担当しています。

4.制作部門はどのように広告を作っているのか

CMやグラフィック広告など、皆さんが目にする広告は、この制作部門が企画・制作したものです。
しかし、ここで注意したいのがこの制作という言葉です。広告会社は自社で印刷したり、動画制作したりする機能を持っていないケースがほとんどです。なぜならば「代理店」だからです。広告代理店には概ね、「制作会社」という協力機関が存在します。「制作会社」は広告制作会社といい、大手広告代理店のディレクターやプロデューサーと共に、広告を実際に作り出す仕事をしています。

5.広告の種類にはどういったものがあるか

広告にはテレビCM、新聞広告、雑誌広告、ラジオ広告、屋外広告、店頭ディスプレイ、インターネット広告など、さまざまな形があります。そしてひとえにCM広告といっても、純粋に商品の宣伝をするCMもあれば、映画やイベントなどとタイアップするタイアップCMなどがあります。
広告は、決まった形でしか作れないわけではありません。商品や企業を最大限に認知させるために、最善のコミュニケーションを作ることが広告です。そのため、クライアントのニーズに合わせて新たなメディアや表現を開発する場合もあります。

6.クライアントとの契約は永遠なのか

例えば商品が売れなければ廃盤になってしまうように、広告代理店とクライアントの契約も永遠ではありません。契約形態によってその期間はケースバイケースで、1つのキャンペーン単位での契約、1年契約、当面の契約など、さまざまです。
しかし、これはメーカーが出す商品と同じように、良いものを作り出しクライアントに貢献することができれば、自ずと信頼と実績を勝ち取り、契約延長への確度も上がると言えます。

ここまでをまとめると、
広告代理店には、各種クライアント(媒体と広告を出したい企業の両方)に柔軟に対応し、形にハマりきらない考え方が重要です。そう言った意味では、上記1−6はあくまでも一般的な解釈であり、その形が全てというわけではありません。

広告業界でよく耳にする用語まとめ

次に、広告業界の用語について見ていきましょう。

どの業界にもあるように、広告業界にも業界用語が存在します。想像すればわかるレベルからおかしな言葉レベルまで。ここでは、いくつかの業界用語を取り上げて紹介したいと思います。
飲食店や街角でこれらの言葉を聞いたら、その人も広告業界の人間だとわかりますね。耳を傾けてください。面白いですよ。

会議で使われることが多い用語

広告代理店の仕事には欠かせない会議。そしてこの会議にまつわる言葉は数多く存在します。これさえ知っていれば会議に座っていてもそれなりに何を言っているかわかるはずです。会議に頻発する言葉を紹介します。

  1. オリエン
    オリエンテーションの略。クライアントから新たな案件に関して説明を受けることを示します。その後営業が社内スタッフにクライアントからのオリエンをオリエンします。
    例:「今日オリエンなんで」「オリエンします」
  2. ブレスト
    ブレインストーミングの略。会議にアイデアを持ち寄り発表することを意味します。
    例:「ブレストしましょう」「ブレストで」
  3. 宿題
    会議で決まらなかったことに対して、次の会議までに解決案やアイデアを考えておくことを意味します。持ち帰って、考えること。
    例:「次までの宿題にしましょう」
  4. ジャストアイデア
    その瞬間に思いついたアイデアのこと。会議中、話を聞きながら頭に浮かんだことを言う際に使います。発言したいアイデアに自信や確信がないときにも使える、多様性のある言葉です。
    例:「ジャストアイデアなんですけど、、、」
  5. FB(フィードバック)
    Feedbackの略称。Facebookができる前から使われている言葉です。
    例:「クライアントからフィードバックが来てます」
    ※:FacebookをFBという方もいるので、文脈からどちらとも捉えられる場合は念の為に確認すると良いでしょう
  6. ネゴる
    ネゴシエーションの略。クライアントや社内の人々、協力機関と話し合いをし、何かに対する合意を得ること。
  7. ティザー
    ティザー広告の略。本編の広告が出る前に、その一部の要素を意図的に公開すること。
  8. 完パケ
    完全パッケージの略。収録した映像や音源が、放送できる最終状態になっている、最終仕上がりデータのことを指します。
  9. バッファ
    「余裕を持つ」という意味。予算やスケジュールに余裕を持ち、確保しておくことを話す際に使います。「バッファをみる(少し多めの時間、予算を持つ)」

時間にまつわる表現で使われることが多い用語

広告代理店では「時間」の概念が多少周りと違います。と言うのも、代理店の仕事はクライアントあってこそ。とにかくクライアントのスケジュールに合わせて業務が進行されます。したがって、時間にまつわる独特な言い回しは数多くあります。
※:昨今働き方改革も進み、今では使われていない言葉も含まれています

  1. てっぺん
    深夜0時を示す言葉として使われてきました。昨今働き方改革も進み今ではあまり聞かなくなりました。
  2. 25時、26時、27時
    25時は深夜1時、26時は深夜2時、27時は深夜3時のことを指します。
    例えばサービスのリリースタイミングが深夜0時というような場合や、海外チームと連携したグローバル案件の対応をする場合があります。その際にどうしても深夜対応が必要になることもあるので、このような言葉が生まれました。
  3. いまいま
    今より今を示す言葉。即ち、直ちに、という意味で使われています。
  4. 今日中
    その日中を指します。その日のうちに提出する書類やデザインがある際に「今日中に提出します」などと使われることが多いです。今日中が何時までを指しているかは諸説あります。
  5. 朝イチ、午後イチ
    朝一番、午後一番の略。朝一は概ね9時半。午後一は概ね13時を示しますが、時と場合によります。

話し言葉で使われることが多い用語

意味不明で、文脈に入っている必要はさほどない言葉。それでもあると広告特有の共通認識で話ができる魔法の単語

  1. それでいうと
    どれですか?それって?と思いがちなこの言葉。話の冒頭に付けられることが多いのですがあまり意味はありません。
  2. 基本
    基本的には、の略。基本OK。基本大丈夫。基本できると思う。など、基本的には問題ないとは思うが、確認が必要という意味を示します。この言葉を発信している人の認識としては大丈夫だけれど、そうでないかもしれないから確認をとって折り返す、という意味合いも含まれます。
  3. ほぼほぼ
    2.の基本と似ている言葉。ほぼほぼOK。と使われることが多く、担当者レベルではOK。95%程の確率でOKを意味していますが、最悪、クライアントの上層部、法律などの関係でダメになる可能性もゼロではないことを表します。
  4. もろもろ
    全て、の略称。「もろもろ承知しました」というフレーズは、今話した内容の全て了解しました、という意味で使われることが多いです。
  5. おいくら万円
    数千万から数十億まで、大きめの金額が飛び交う広告業界。この金額単位を引用し、100円でも100万円などと言う、おふざけ用語。これは概ね社内や気のおけない人たちとの会話の中で使われることが多いです。
  6. なるほどですね
    社内の上の人や、クライアントに対して「そうだったんですね」の代わりで使っている方が多い言葉。しかし言葉遣いとしては正しくはない表現なので、多用は避けたほうが無難といえるでしょう。

まとめ

さて、もろもろ楽しんでいただけましたか?
この用語「自社でも使ってる!」と共感できる用語もあれば、使ったことがない初めて聞く用語まで、業界特有の用語をご紹介しました。
ほぼほぼ理解できていれば、基本あなたも広告業界にすぐ馴染めると思います。次回の広告業界マメ知識では広告業界に向いている人についてお届けしたいと思います。

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