「俯瞰視点で考えるユーザーにとってのデザイン」:Webデザイナー 前田 慶一

今回はKROWLインターン15期生でWebデザイナーとして活躍している前田慶一さんにインタビューをさせていただきました。

前田 慶一 (マエダ ケイイチ):業界未経験からKROWLのインターンを経て2018年1月よりWeb広告を取り扱う会社にデザイナーとして従事。
現在は、大手企業のWebキャンペーンやプロモーションに関わるデザイン制作・企画を担当。

デザインにとりつかれて

―生い立ちはどのようなものでしたか

中学生の頃から兄弟の影響でファッションに興味があって、漠然とデザインであったり芸術の道に進めたらと考えていたんです。
それで地元の工業高校にたまたまデザイン科があったので進学しました。
デッサンやチラシ、ファッションなどデザインについて幅広く学ぶことができて楽しかったんですが、いざ就職となるとデザイン系のお仕事ってほとんどないんですよ…

工業高校だったので同級生の殆どが卒業と同時に就職するという状況下で、僕もどうにかデザインに関するお仕事にと諦めずに探していたら、シルクスクリーン(※1)を扱っている会社を見つけて、授業で経験もあったということで就職することに決めました。

そこは電子基板の製造をしている工場で、僕はシルクスクリーンで電子基板に文字を印刷する仕事をしていました。
印刷の際の調整とかインクの調合などを全て手作業で行っていくTHE職人といった感じで、自分の作ったものが実際に世の中のどこかで使われているということにやりがいを感じることのできる仕事でした。
具体的には信号の中の電子基板などに使われていたみたいですね。


※1:木・金属などの枠に絹などの織り目の細かいスクリーンを張り、それを通して版の下に置いた素材にインクか絵の具を直接刷る

“シルクスクリーン”  デジタル大辞泉 (参照 2019-01-31)

 

―そこからどのようにWeb業界に進まれたんですか

電子基板の工場に勤めて6年くらいになる頃ですかね、もっとデザインに深く関わっていく仕事がしたいなと思い転職活動を始めたんです。
ただ、ざっくりとデザインの仕事がしたいと考えていたこともあり何から手を付けていいのかわからない状態で、色々と調べていましたね。

そんな時に「Webデザイナー」という仕事があることを知ったんです。
そこから普段当たり前のように目にしているWebページやWeb広告はどのように作られているのだろうということに興味を持って、Webデザインに関する勉強をする為に職業訓練校に通い始めたんです。

―Webデザインだったんですね

なんというかWebって物理的な縛りがなかったり、動きを付けることができたりするので、様々な表現の形を模索できると思いました。
また、双方向のコミュニケーションが可能なので、ユーザーの反応を見ながらデザインを改善していけるところも魅力的に感じましたね。

―KROWLインターンに参加された理由はどのようなものですか

職業訓練校にKROWLインターンのチラシが掲示されていて、
Web業界の現場のことが学べると知り参加することに決めました。
その際にたまたまWeb広告デザイナーの仕事を募集しているから受けてみないかと誘われて、結局今の仕事に就くことになったので、とても感謝しています。

 

ユーザーにとってのデザイン

―現在はどんなお仕事をされていますか

Web広告のデザイナーとして、SNSでよく見るようなバナー広告や動画広告などを制作しています。
また、広告を実際に公開してから効果測定を行い、広告ごとの効果の良し悪しをデータとして確認することも欠かさず行っています。
自分の制作したデザインの広告効果を見ることができるのってとても面白いんですよ。
それによってデザインや構成の改善点を洗い出して、どうやったら効果をあげられるのかを日々勉強しています。

―実際に働いてみてギャップなどはありましたか

デザイナーはディレクターから上がって来る構成を元に黙々とデザインをしているというイメージを持っていました。
ただ実際に働いてみると、デザイナーも構成を考えるところから参加することがあって、チームのメンバーと密にコミュニケーションを取りながら一つの成果物を作っていくというのは意外でしたね。
場合によってはデザイナーの僕が考えたキャッチコピーが使われるなんてこともあるんです。

―仕事をしている中でどのようなことを心掛けていますか

伝えたい情報がユーザーに確実に伝わるものかどうか、俯瞰してみることを心がけています。

SNSに表示される広告に良いイメージを持っている人ってあまりいないじゃないですか。
なんか鬱陶しいなあって…

そんな状況だからこそ俯瞰的な視点を持って情報を整理していくことが大切であると考えています。
デザインの中でどこが一番初めに目に入るか、どこを良いと思ってもらえるか、実際に商品やサービスを利用してもらうにはどうすれば良いかなど、目に触れるわずかな時間の中でコンバージョン(※2)に結びつけるために、ユーザー視点にたってデザインをしていくということは常に念頭に置いています。


※2: ECサイトや企業ウェブサイトなどで求められる最終的な成果。
“コンバージョン”  デジタル大辞泉 (参照 2019-01-31)

 

―デザインをしていくと何となく勝ちパターンみたいなものはわかってくるんですかね

一応Web広告のデザインに勝ちパターンみたいなものはありますが、それも一時的な流行りのようなものなので、ついこの前まで勝ちパターンだったものが気づいたら古くなっているなんてことが日常茶飯事ですね…

Webの世界は常に流動的で普遍的に良いというものはないので、その中で常に新しいアプローチを取り入れていくよう心がけています。
今で言うといかに広告感をなくすかということがテーマではないかと考えています。
ユーザーになるべく広告であると感じさせない、言い換えるとユーザーにストレスを感じさせず情報を伝えていくということが必要なんです。

―そういう流行りみたいなものはどこから得ているんですか

SNSなどを頻繁にをチェックするようにしていて、こんな広告が増えてきたなと感じたらキャプチャを取るなど情報を蓄積するようにしています。
また、同じチームのメンバーであったり業界の人と積極的にコミュニケーションを取り、頻繁に情報交換をしていますね。

 

世界に発信するということ

―最も印象に残っている仕事はどのようなものでしたか

始めて構成から考えたデザインをクライアントに提出した仕事はとても印象に残っています。
先輩に何度も構成を確認していただいて少しずつデザインを形にしていったんですが、いざ提出する際は

「本当にこれで大丈夫なのだろうか?世に出しても良いものなのだろうか?」

と不安な気持ちでいっぱいでした。
Web上に公開されるということは、同時に世界中の人の目に触れる可能性が生まれるということなので、自分が一から制作したものが世に出るというプレッシャーは大きかったですね。

―あなたにとってWebとは

現代人として切り離せないツールであると考えています。
Webが遮断されてしまったらほとんどの人が生活すらままならないですよね。
そんなWebを扱ってお金をもらっている身として、より良い情報をデザインの力で適切に伝えていければと考えています。

―これからWeb業界を目指す方へメッセージをお願いします

僕は全くの未経験からWeb業界にいます。
前職とは環境も真逆で、入社当初はWebのことなどほとんどわかっていませんでした。
しかし、働く姿勢や気持ちは前職と何も変わっていません。
職種によって考え方・やり方は様々かと思いますが「働く」という根幹的な軸がブレないことが私は非常に大事なことだと思っています。

これは実際に働きながらわかったことなのですが、「未経験」のハードルというのはそこまで高くないということです。
本人にやる気と向上心さえあれば未経験であろうともなんの問題もありません。(当たり前のことですが…。)
現在未経験ながらもWeb業界に興味があり、働きたいと思っている方は是非自信を持ってチャレンジしていただきたいです!

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